何が怖くて


人間は、矛盾を抱え込んで生きている。
「温暖化が進行するのは危険だ!」と言いながらも、どうしても、電気や自動車の便利さは捨てることが出来ないし、ジャンクフードは有害だと知りながらも、時々無性に食べたくなってしまう。

人間が抱える矛盾の中で、最も根源的で、強烈なものといえば・・・
それは、「死」への恐怖に違いない。

生きとし生けるものは全ていつか死ぬのに、人間はどうしようもなく、死というものを恐れる。
「人間は」と言ったが、他の動物が「死」をどう感じているかは分からない。
しかし、人間以外の動物はひょっとすると「死」を恐れていないのじゃないかという気がする。

「死の何が怖いのか?」と自問自答してみると、実際のところ、良く分からない。
自分が消滅することが怖いのだろうか?
でも、よくよく考えると、死んでみないことには死んだらどうなるかは分からないし、(神経細胞が反応することも無いだろうから)痛みもないはずだ。

どうやら、私達が恐れるのは「死」という概念のようだ。
だけど、死を恐れる気持ちが、単なる想像だとも思えない。
死への恐怖は、あまりにリアルだ。

死んだら、極楽に行けるのかも知れないし、痛みも感じないかもしれない。
少なくとも、この世よりひどい世界なんて存在しないのじゃないか。
・・・そんな御託を並べてみても、それでも、やっぱり死は恐ろしい。

「死」という概念の後ろに隠れているものは、一体何だろう?


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