不快な迷路、不自由な幸福2:振り回されるルパン3世


私たちは、常に、快と不快の間で、ゆらゆらと揺れている。
あっちに、ゆらゆら、こっちに、ゆらゆら。
いや、揺れるなんて生易しいものではないのかも。
どちらかと言えば、往復ビンタをはられているようなものか。
あっちだコラ!、バチン!、こっちだコラ!、バチン!

<快には逆らえない>

快というのは、全く始末に終えない。
強固で、頑固で、しみったれで、
それでいて、この上なく甘美だ。
一度捕まったら、生半可な覚悟では、逃げられっこない。
(そりゃ、ルパンだって、何度も何度も、不二子に騙されるわな。)

強烈な快の代表格と言えば、『飲む・打つ(・買う)』で
『酒・たばこ・ギャンブル』だ。
(『買う』は、公序良俗に激しく反するのでスルー)

<強烈な快か・・・>

酒やタバコは、体に悪い。
でも、止められない。
体に悪い(≒毒)なのに、口に入れてしまうって、・・・。
考えたら、かなりおぞましい行為だ。
もちろん、一口で絶命するなら、誰も口にはしないだろうが、でも、それって、単に純度の問題であって、本質は同じことだ。

<確かに、そうかも>

酒・たばこ・ギャンブル(ついでに、麻薬)にはまってしまう人は、特別に意志の弱い人か?
(ルパンは、人一倍意志が弱いから、いつまで経っても「ふ〜じこちゃ〜ん」なのか?)
多分、それは、間違いだ。
人間であるなら、誰だって、どれほど強固な精神力を持ってても、残念ながら、はまってしまう。
そして、なぜだが、快には、「必ず」と言っていいほど、不快がついてまわる。
しかも、強い快であればあるほど、不快も際限なく、強くなる。
(好きな彼女とのデートには、もれなく、おかんがついて来る!しかも、今ならパーマ増量中!)

<快の話・・・?>

朝、暖かい布団と心地よい眠りは、そこそこ強烈な快だ。
だから、そこから這い出るのは、どうしようもなく、辛い。
でも、遅刻なんてしようものなら、とんでもない不快(上司の叱責)が待っている。
仕方がないから、頑張って這い出よう。
寒い朝の冷水は、強烈な不快だ。
でも、顔を洗えば、眠気が吹き飛んで、快が手に入る。
覚悟を決めて、眠気を吹き飛ばす。
不快な満員電車から、ようやく出られたけど、仕事の事を考えて、ゆううつ。
まあ、ここは、スタバで一服して、快を手に入れよう。
・・・快と不快が、入れ替わり立ち代り。
バスケットボールよりも、激しく、攻守が入れ替わる。
私たちは、その間で、右往左往。

もし、私たちから、快と不快を取り去ってしまったら?
毎日、感じることもなく、決まったことをただ行うだけ。
きっと、機械と同じになってしまう。


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